ドン・ウィンズロウ『犬の力』


  • 犬の力
  • ドン・ウィンズロウ(著)
  • 角川書店(2009/8/25)

この作品は、ドン・ウィンズロウの別の一面なのかもしれません。今までのセンチメタルで優雅な雰囲気が隠れてしまっています。眉をしかめて、歯を食いしばって読むような、きびしい話でした。

冷戦時代からの30年間に及ぶ、中央アメリカを中心とした麻薬戦争を描いた物語。史実をベースに物語要素をふくらませた感じだと思います。アメリカの捜査官やメキシコの麻薬カルテル一家など、様々な立場の人々が描かれていますが、ほぼ皆幸せにならない。誰もが裏切りと騙し合いで、自分も周りもズタボロにしていきます。…犬の力で。(犬の力って解説を読んでも理解できないです)

読み始めは一昔前のスパイ小説みたいでとまどっていたのですが、途中からやめられなくなりました。怒涛の迫力に巻き込まれてしまいました。

2009年10月3日

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