»本
川上 弘美『なんとなくな日々』
- なんとなくな日々
- 川上 弘美 (著)
- 新潮社 (2009/02)
日本語ってきれいだなあと思いました。日々のエッセイ集。作者の作品はけっこう読んでいて、それらから見える作者の人柄が、なんだか大好きです。のんびりおっとりしていて、でも芯が強い、という感じで。このエッセイ集も、そんな作者の雰囲気がいっぱいでした。あらためて考えてみると、作者のそういう人柄と日本語の組み合わせがあっているのかも。
遠藤 徹『壊れた少女を拾ったので』
- 壊れた少女を拾ったので
- 遠藤 徹(著)
- 角川書店 (2007/11)
変な短篇集でした。お弁当の容器が人の頭だったり、炊飯ジャーの子供を身ごもったり、内臓を食べあったり。型にはまらない不安な世界観で、たまにはこういう変なのも楽しい。
この作品を読んだのは、作者の新刊『ネル(想像力の文学)』のため。この新刊がとても気になっていて、初期作品を知ってから読んだ方が楽しめそうだと思ったので。
スティーグ・ラーソン『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』
- ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女
- スティーグ・ラーソン(著)
- 早川書房 (2008/12/11)
世界中で人気となったスウェーデンのエンタメ小説。1巻の上・下まで読みました。新人作家が書いたミステリ系のアメリカンエンタメだねって感じでした。スウェーデンは寒そうです。
あとは、とくには感想はないです。似たような作品はたくさんあるし、期待していたスウェーデンの文化も感じられなかったので。う~ん。楽しかったですよ。でも、どうでもいい。
T.ジェファーソン・パーカー『カリフォルニア・ガール』
- カリフォルニア・ガール
- T.ジェファーソン・パーカー(著)
- 早川書房 (2008/3/7)
『サイレント・ジョー』に続いて、二度目のアメリカ探偵作家クラブ賞受賞作品。作者の作品は、どれも感傷的な感じで、それがとても好きなところです。この作品は、よく知らないけど、昔のカリフォルニアをイメージするようなカリフォルニアが舞台。とある三兄弟がメンツをかけて果たし合いをしたり、プレイボーイ誌の表紙を飾って騒ぎになったり、ベトナムへ行って戦死したり。すごく感動した訳じゃないけど、読み終わったあと、ほろ苦くよかったなって思いました。
タイトルが凄くいい。殺された女の子は、”カリフォルニア・ガール”だったなって。
リチャード・ノース パタースン『野望への階段』
- 野望への階段
- リチャード・ノース パタースン(著)
- PHP研究所 (2008/12/20)
アメリカのエンタメ作家には、社会的に知的だなと思う作家さんがたくさんいて、パタースンもその一人です。確か現役の弁護士さん。職業は関係ないけど、物の考え方とか好きだしかっこよくて憧れてます。
ひさしぶりの新作はポリティカル小説。アメリカ大統領選挙が中心です。アメリカの抱える問題(テロリズム、人種差別、同性愛問題など)を綿密に描いていて、パタースン、政治家になっちゃえ、と思うくらい、考えてるんだなと思いました。
今回の作品は、いつもより心理描写が少なめで淡々としていました。コーリーが大統領を望む理由、離婚した理由、同性愛を許容する理由など、読めばわかるんですが言葉にはしてない感じ。意図的だと思うので、読者が自分の頭で考えろってことなのでしょう。
訳者は東江一紀さん。いつもながら、あたたかい翻訳で、気持ちよく読めました。




